プリズンブレイクの登場キャラ「ティーバッグ(コール・ファイファー)」の名シーンと名台詞。自称マイケル・スコフィールドのライバルから真の宿敵に上り詰めるまでには何があったのか!?
全話通じてのティーバッグの印象
まず第一に、字幕版と吹替版のティーバッグのイメージって、ずいぶん違うと思います。吹替版の担当声優は我らが「若本規夫」なので、日本人とアメリカ人のティーバッグに対する印象は、まるで違うはず。
シーズン5を観ていて思いましたが、若本さんは、やはり声優としてのプロと言える存在で、作品全体を通じて声が安定しすぎ!!今や70代ですからね。
シーズン1では「悪のカリスマ」としてフォックスリバーに君臨し、シーズン2では自身の過去と向き合います。
シーズン3では、SONAのボスであるルチェロの良き友?としてマイケルの前に立ちはだかり、シーズン4ではコール・ファイファーに扮して新たな人生を模索します。
そして、シーズン5では、ついに主役の座をマイケルから奪ってしまいました(笑)。
シーズン4までは自称マイケル・スコフィールドの宿敵でしたが、シーズン5ではマイケルがティーバッグを最後の切り札として計画を立てています。
長い時を経て、ようやくティーバッグをライバルと認めたようです。
ティーバッグの名シーン
俳優と若本さんの声が合致し過ぎて、名シーン、名台詞だらけです。若本さんは数えきれない程の役をやっていますが、「ドラゴンボールのセル」や「TOD2のバルバドス」、「ダンクーガのシャピロ」などと比べても遜色のない相性です。
【第5位】シーズン1第18話 ギャンブラー
スクレは懲罰房へ、マイケルは精神科棟へ移されてしまう。看守のギアリーは、お得の悪知恵を働かせ、マイケルの房である40番房を競りにかける。
競売に参加したいフォックスリバー8だったが、まるで資金が足りなかった。そこで、ティーバッグ、チャールズ、シーノートは協力し、恐怖の厨房ゲームに参加する。
ティーバッグいわく、アメリカに5人いるかどうかのテクニック(イカサマ)を使いこなし、軍資金を調達する。チャールズの「じゃあ、何で今まで使わなかった?」のツッコミが的確過ぎてウケる(爆笑)
フォックスリバーでは犬猿の仲だった、ティーバッグとシーノートが組んでゲームに参加するところが名シーンで、果敢にブラフをかける。
名言
愚図、待ってる時間はねえんだよぉ。賭けねえなら、表行ってお仲間と地位向上デモとかやってろ。
【第4位】シーズン3第13話 悪のカリスマ
虫の息のルチェロに、同じ悪党のよしみでトドメを刺し、ティーバッグがSONAのボスに名乗りを上げる。
まさに、悪のカリスマを体現する名演説で、ティーバッグが踏み台にした木箱がえらく高く感じてしまう。この演説で、いっきに囚人の心をつかみ、リーダーに上り詰めた。
ダカールの演説。ギレンの演説。かつて、これ程の演説はあっただろうか?後にSONAはティーバッグによって焼き落とされてしまう。
名言
アディオス、ノーマン。
ルチェロは死んだ。ルチェロは死んだ。今こそ暴君を葬り去ろう。はなむけはいらねえ。俺たちを踏みつけにした独裁者だ。なんだって俺達が、同じ囚人に、指図されなきゃならねえんだ。囚人は、平等だぁ。この手の中にあるのは、崩れ落ちたルチェロ帝国の残骸だぁ。その帝国にぃ、かつて俺は組して、そしてこの目で見た。金が、お前ら自身の手から、そして家族から奪われた。お前らのだぁ。俺が今、ここで返す。
【第3位】シーズン5
シーズン5のティーバッグのポジションを詳細に明かしてしまうと、観てない人にとっては本当に駄作に成り下がってしまうので、シーズン5全体が名シーンという事にしておきます。
基本、ネタバレはしまくるタイプの私でも、ココは流石に空気を読みました(笑)
ティーバッグという伏線そのものがシーズン5の魅力になってしまっていて、ついにマイケルは主役の座を引きずりおろされてしまいました。
シーズン5は、賛否両論の激しい作品ですが、間違いなく言えるのは、ティーバッグのファンなら最後まで観ろっ!?
第1話でティーバッグを出所させておいて、終盤までマイケルとの絡みは限定的。そして、終盤に大胆な伏線回収をします。しかも、その伏線のためにかなりその他のエピソードを犠牲にしてる(笑)
名言
殺しはよくねえ
【第2位】シーズン4第10話 コール・ファイファーの名演説
これを1位にしようか相当迷いました。ブラッド・ベリックの死に対する、彼なりの弔いです。このプレゼンでティーバッグは、コール・ファイファーとしての地位を確固たるものにするので、悪友からの贈り物とも捉えられるんですよね。
本来は、北東部一のセールスマンとしてウィスラーがゲート社に潜入する予定でした。しかし、ウィスラーの死後に天性の嗅覚で嗅ぎつけたティーバッグは、自身がコール・ファイファーとして、ゲート社に潜入します。
死の押し売り(笑)以外は、専門外の彼にとって、上司から頼まれたプレゼンは窮地とも言えるものだったでしょう。
グレッチェンに聞き役をお願いして、何度か復習するも、本番では緊張もあったのか、頭が真っ白になってしまいます。
そして、絶体絶命のピンチに口をついて出てきた言葉が鬼の看守長だった「ブラッド」。彼とのエピソードに脚色をし、見事プレゼンを大成功に収めるという名シーンです。
前回のベリックの壮絶な死と、直前のスクレの言葉(ベリックの死の報告)が、強烈に効いてますよね。
プレゼンの緊張に、反射的に口から出たエピソードがベリックのものというのが素敵すぎます。ティーバッグのベリックに対する想いそのもので、自身もその意外な気持ちに驚かされたのではないでしょうか。
また、シーズン4のティーバッグは、今までは想像もできなかった、違った道を歩む自分に出会います。
シーズン2では、スーザンに再起を誓った場面もありましたが、これまでどうしようもないくらいの悪の道を歩んできた彼にとって、具体的なプランを立てるまでには至らなかったはずです。
しかし、コール・ファイファーという眼鏡を通して、おぼろげながら、それが見えてきたのがシーズン4です。そして、第10話のプレゼンで、それが確信に変わりました。
あるいは、シーズン3で自分を従えたルチェロ帝国の崩壊に悪の限界を悟り、そうさせたのかもしれません。
プレゼンの成功報酬である5万ドルと旅行券は、金銭的な価値の高さはもちろんですが、彼にとってはそれ以上に価値のあるものだったのではないでしょうか?
本来、子供は、こういった成功を積み重ねて、大人に成長していくものなので、それができなかったティーバッグを思うと、少し切なくなります。
ゲート社での経験値が、彼にとって子供の頃に得られなかった経験値を補って余りあるものならよかったのですが…
名言
先日知らせを聞いた。彼は亡くなったと…。最後はどこにいた…。同じ刑務所の中だ。果てしない暗闇に囚われたまま……。(嗚咽)、失礼、ああ…。古い友よ
【第1位】シーズン2第17話 ティーバッグの過去
シーズン2の第16話のヘイワイヤーの死から、第17話のティーバッグの告白は、全シリーズを通じての神回です。
かつての恋人スーザン・ホランダーの自宅に押しかけたティーバッグは、幸せな家庭を演じようとするも、周囲の目が気になり、自らの生家へ。
生家の朽ち果てた姿に唖然としていると、幼少期の呪われた記憶が蘇ってきます。
彼は、マイケルとリンカーンの兄弟と勝負するたびに大切な何かを失っていきました。ついには疲れ果て闘争心まで奪われてしまったのか、自身の終幕を生家に見出したのでしょうか?
愛しのスーザンに過去の告白と愛の告白をし、善人として再起を誓おうとします。しかし、当然、受け入れられるはずもなく、ティーバッグの前には手斧が…
これまでのティーバッグを知る視聴者なら、次の展開は予測する事がでますが、なんと彼はそのまま立ち去ってしまいます。
このシーンはティーバッグなりの贖罪のような気もします。かなり独特な解釈ですが…。あまりの罪の大きさに、一族を呪う事で乗り越えようとしている点にも、稚拙さが見られ、悪人らしいというか、彼らしいというか。
また、ケラーマンの寝返り(失恋)、ヘイワイヤーの死、ティーバッグの懺悔など、この界隈のお話を一連としてみると、まさに物語は佳境という感じで、煮詰まってきた感が凄いです。
丁度、クライマックスの前の間隙という感じで、しみじみとしてしまいます。
ただし、シーズン2全体を見れば、ある種の帰着点とも捉えられてしまうので、ココで無駄にハードルを上げたせいで、シーズン2のクライマックスは、やや微妙な感じになってしまったのは否めません。
競馬で言えば、早めに鞭を使い過ぎて、最後の最後に伸び切らなかったみたいな感じですね。
名言
スーザン俺は、子供を作れない。だがその事に大いなる希望がある。これでバッグウェルの一族は消える。地上に蔓延る事はない。俺はこの家の歴史を終わらせる、腐った歴史をな。
ティーバッグの名言
スコフィールド
シーズンを通して何度も出てくる名台詞。自称マイケル・スコフィールドのライバルとして、執拗にマイケルにつけ狙う際に発言する事が多い。
【シーズン1第6話】「電車に乗れぇ~」
房内監禁状態にするためにスクレのアイディアでマイケルが刑務所内の空調設備を故障させたせいで発生した暴動にて。
ベリックがティーバッグの地雷とも言える過去に踏み込んで、激高した際の台詞。これが後に刑務所全域に波及する大暴動にまで発展する。
【シーズン1第12話】「誓う、誓うよぉ~」
マイケルの脱獄計画を成功させるためには、メンバーが1人多い事が知れ渡り、不協和音が。
何としても計画を成功させたいアブルッチは、ティーバッグを脱落させるべく行動する。本来は、ティーバッグを消すつもりだったアブルッチも、彼の涙ながらの訴えに許しを与える事にする。
絶体絶命のピンチに泣きながら許しを請うティーバッグが印象的。
【シーズン1第17話】「姉ちゃん、パンティ見えてるよ。」、「誘われたら乗るしかねっかぁ」
休憩室の穴を一時的に塞ぐためにゲイの下着が必要になった場面です。その後のベリックの「愛だなぁ~」も面白い。
【シーズン3第1話】「洗わせてくれ」
ティーバッグの適応能力の高さを垣間見る名シーンでもある。SONAのボスであるルチェロに対しても、巧みな話術を展開し、心をつかんでしまう。
Hulu(フールー)なら無料期間中にプリズンブレイク・シーズン1~5まで全て視聴可能です。私もシーズン5はHuluで見ました。