FF5のピラミッドに出現したセクメトは、意外に印象に残るモンスター。レア盗むに盗賊の小手が設定されていたり、FF8ではブラザーズとして再登場を果たしたりと、結構、ニクい奴。ブラザーズの習得アビリティからは、フォークタワーにおけるバッツたちとの激戦(いじめ?)が糧になった事が窺えたりもする。
FF5が初出演
セクメトは、FF5にて初登場。第三世界のピラミッド5Fにてプレーヤーを待ち受ける。通常モンスターとしてエンカウントするが、特殊モンスター扱い。
倒すと台詞を残し、二度と出現しない事から、意外に印象に残るモンスターだったのではないだろうか?
死に際の台詞の兄者とは、フォークタワーの力の塔のボス「ミノタウロス」の事で、兄弟仁義を貫くモンスター。
貴重な「盗賊の小手」の増殖要因
普通のプレーヤーにとっては「あいつは何だったんだろう?」くらいの印象でしかないが、コレクターの場合、印象値がいっきに増す。
というのも、セクメトはレア盗むとして盗賊の小手を持っている。FF5世界では、かなりのレアアイテムで、セクメト以外では、火力船の宝箱、ネクロフォビアのレア盗むでしか入手できず。
加えて、本格的な戦闘前に御託を並べまくるネクロフォビア相手にリターンを連発するのはストレス以外の何物でもないため、セクメトに関する、ある仕様を知った時、高揚感に見舞われる。
特定状態で倒すと倒した事にならない
セクメトに関する、ある仕様とは、sfc版特有のバグ。ラムウやカトブレパスといったモンスターは、撃破時の台詞を含む、ファイナルアタックが発動しない状態で倒すと、倒したというフラグが立たない。
そのため、ラムウやカトブレパスはもちろん、セクメトもFAを封じて撃破すれば、何度も倒せるというわけだ。しかし、セクメトの場合は、そもそも逃げられるので、盗むと「とんずら」を繰り返せば、盗賊の小手の増殖は可能だった。
個人的にはドロップアイテムのクリスタルメイルが100%ドロップ判定だったり、その他のレアアイテムを落とすような仕様にしてくれると、よりコレクター心がくすぐられる感じがする。
兄者のミノタウロスの扱い
弟のセクメトが慕う兄者のミノタウロスだが、フォークタワーでの一戦により、かなり弱いボスという印象が強い。
というのも、FF5の序盤から使える鉄板戦法である「守り+かばう」がハマりにハマるボスだからだ。更に、忍者の分身も非常に有効。
また、力の塔というダンジョンの割に、ミノタウロス自体の打撃は驚くほど高いというわけではなく、色々な意味で名前負けしているボス。
どちらかといえば、魔の塔に出現するフレアーのカウンター「パワーヒット」の方がよっぽど力の塔(笑)。しまいには、こんな奴、1人いれば十分と、魔の塔3人、力の塔1人の振り分けにされてしまう始末。
エジプト神話を知っていれば見方も変わったのかも?
調べてみると、セクメトはエジプト神話がモチーフになっているらしい。ちなみに、私は、FFシリーズのモチーフになる神話は、北米神話のオーディン、フェンリル、ラグナロクくらししか知らない。
初出現時は、「強そうなモンスターだな」くらいしか思わなかったが、エジプト神話を知っていれば、また違った印象だったのかもしれない。
FF5は布石!?FF8でブラザーズが再出演
FF5のセクメトについて考えてみると、かなり控えめな出演だったと言わざるを得ない。しかし、FF8の再出演を踏まえると、そもそもFF5のセクレトとミノタウロスは布石だったともいえそうだ。
王家の墓のお使いイベントをこなした際、奥の様子が気になったプレーヤーは多いだろう。そして、好奇心に誘われるがままに、ダンジョンを進むとブラザーズが登場する。
FF8のセクメトとミノタウロスは、ブラザーズというGFとして仲間になる。弟のセクメトが大きく、兄のミノタウロスが小さい、というコミカルな凸凹コンビでギャグキャラとしてのポジションを確立した。
FF8は伏線の使い方が、かなり上手く、ブラザーズ登場にて、心の奥底に芽生えた高揚感が、ギルガメッシュの「斬鉄剣・返し」で爆発する。
しかし、主要キャラのサイファーをギャグキャラに仕立て上げてまで強引に伏線を回収しているので、別の意味で上手い、いやらしい、という感じだが。
ミノタウロスの涙ぐましい努力
ブラザーズのアビリティをあらためて見返してみると、兄ミノタウロスの涙ぐましい努力を窺える。FF5にて、新世代の暁の4戦士に苦渋をなめさせられたミノタウロスだったが、人知れず修行に励んでいた。
その結果、「かばう」、「ぼうぎょ」のアビリティ習得に成功し、スコールたちを大いに助ける。よっぽど、力の塔での「かばう+守る」の印象が強かったんだね。
その努力が、まさかオメガウエポンの奥義「テレブレイク」を完封するまでに実ろうとは!?
ボスモンスター逆輸入はテュポーンが突破口?
ブラザーズは、シリーズ旧作からのボスモンスター逆輸入だ。これを考えてみると、FF7で再登場を果たした召喚獣「テュポーン」先生が後シリーズにおけるボスモンスターの逆輸入ブームを巻き起こしたのではないだろうか。
続く、FF8ではブラザーズ(セクレト、ミノタウロス)、FF9ではアトモス、そして、FF10のメーガス三姉妹で頂点を迎える。
しかしながら、10までの間にオルトロスが召喚獣として再登場を果たしていないのが気がかり。ディシディアで、ようやく再登場となったようだが、オルトロスのポジションを考えると、それ以前に登場してもよいスペックは備えていたと思う。
理想としては、やはり、リルムに連れられるかたちでの再登場だろう。
ブラザーズ+オダイン博士の漫才トリオ
FF8の学園祭関連のイベントは名シーンとして名高い。かねてより学園祭を楽しみにしていたセルフィを励ますかのように、FAにて、少し遅れた学園祭が開かれる。
仲間キャラがバンドを演奏したり、リノアとスコールが良いムードになるイベントがあったりと盛りだくさんだが、「学園祭・ハードモード」を銘打って、ブラザーズとオダイン博士のトリオ漫才を見てみたい(笑)
ギャグ色の強いブラザーズだが、FF8に出演するキャラの中から、もう1人選んでトリオを組ませるとしたら、パッと思い浮かんだのがオダイン博士。
ボケるオダインに対して、金棒で突っ込みを入れるブラザーズが鮮明に思い浮かんでくる。おそらく、クレヨンしんちゃんのひまわりが生まれる前後に放送されたSP回の「アクション仮面+カンタムロボ+ぶりぶりざえもん」の影響だろう(笑)。