数日前にメインで使っていたノートパソコンが故障してしまいました。調べてみると、どうやらハードディスクの故障のようで、試しに内臓HDDとPCを繋げる市販のコネクタを繋げてみました。
すると、「フォーマットしますか?」だったり、そもそも認識しなかったりと、私なりの格闘があったので、今後の為の備忘録として残しておきます。
ノートパソコンを分解?破壊!?
私が愛用していたパソコンは、HPの低スペックノートです。調べてみると、ヒューレットパッカードのパソコンは、かなりメンテナンス性が悪いらしく、初めてのノートパソコンの分解だったので、不安でした。
外装のネジを外した段階で、ダメージなしの分解は難しそうな予感がしており、案の定、破壊してしまいました。特に、モニターとマザーボードを繋ぐ配線類の長さがきわど過ぎます(笑)。
1本、「ブチっと」なってからは、面倒くさくなって、普通にバキバキ壊しながら分解していきましたからね。まぁ、4、5年使って、十分、稼がせてもらったので、今更後悔はありません。
しかし、ハードディスクだけは、慎重に扱っていたので、無事取り出すことができました。
家電量販店にコネクタが売っていた!?
個人的に、この手の商品は、かなり大きなパソコンの専門店とか、ネット通販以外では手に入らないと思っていたのですが、普通の家電量販店に売ってました。
しかも、いくつか種類があって、自分のハードディスクに合致するかわからなかったので、一番安い1000円程度の商品を買いました。
時系列的には、すぐに新しいノーパソが欲しかったので、ノートパソコンを購入するついでに、店員さんに聞いてみたところ、販売されていたという感じです。
ノートパソコンのスペックも少し迷っていて、来年あたりに、少し安めのゲーミングパソコンを試しに買ってみようかと思っていました。
なので、あまり大きな出費はしたくなかったんですよね。そんなこんなで、今回も5万以内の低スペックノートパソコンに落ち着きました。
ハードディスクのデータをサルベージ
ハードディスクのデータ復旧は、以前から興味があったものの、取り組んだことはありませんでした。手に入れたコネクタを使って、早速、繋げてみると、「フォーマットされていません」。こんな文字が出てきてしまいます。
ただ、ハードディスクの認識はしているのが不幸中の幸いで、容量は認識していませんでしたね。また、フォーマットについては、パソコンを使い始めた初期の頃に、フロッピーディスクをフォーマットして、データを消した経験があります。
この時の記憶と、プレイステーションから聞かれたメモリーカードをフォーマットの文言から、直感的に「やってはいけない!?」と判断します。
データ復旧ソフト
データ復旧業者は危機感と需要を盾にして、法外な値段を請求してくることで有名なので、端から守銭奴に頼るくらいならば、データはイラン精神でデータ復旧ソフトを比較してみました。
その中で行き着いた「EaseUS」というサービスを最初のターゲットにしてみたのですが、この業界は最初に試作版でスキャンして、データ復旧の見込みがありそうなら、有料版に切り替えて、サルベージという流れが普通のようです。
EaseUSの試作版をインストールして、スキャンしてみたのですが、ツリー形式で、かなり素早くハードディスクの中身を認識してくれました。
このまま有料版に移行すれば、かなりの確率でデータは復旧しそうな予感がしたのですが、その有料版というのが1万円近くするんですよね。
データ復旧したかったファイル
ここで私が発掘したかったファイルが問題になります。一番復元したかったのが、今後の予定などを書いたテキストファイルです。最悪、その1ファイルさえあれば、問題ない感じでした。
そして、私の趣味を楽しむための索引用ファイル(本体は外付けHDDにあり)、Webライティング関連の資料、あってもなくてもよい動画ファイル少々辺りです。
仮に、全て復旧できなかったとしても、面倒なものの、特に私の活動に支障をきたすというわけではありませんでした。そんなファイルに1万円近くも出費するのは、いかがなものか?
そんなこんなで、とりあえず保留で、EaseUSさんを閉じようとしたのですが、「閉じてしまうとデータを復旧できなくなる可能性があります」みたいな脅迫じみたメッセージを出しやがるんですよ。
自他共に認める反骨精神の塊である私からすれば、これが致命的でした。今回は、データ復旧ソフト、並びにデータ復旧会社には金を払うことはないな。と強く心に決めたのでした。
やはり、生粋の古日本人からすれば、人外さんの感性は、どうも性に合いませんね。
優秀なフリーソフト Recuva
実は、有料のデータ復旧ソフトの検討と同時進行で、フリーソフトの検索もしていました。その結果、見つけたのが「Recuva」です。
結果的には、「Recuva」に助けられた感じになっていて、このソフトは、本来、削除してしまったファイルを復元する目的で使うツールです。
しかし、その復元能力は決して高くはなく、実際に使ってみると、本当に間近に削除してしまったファイルのみ、何とか復旧できる感じでしたね。
最初は、削除したファイルの復旧しかできないと思い込んでいたのですが、それもそのはずで、デフォルトで、そうなっているんです。
オプションの「動作/詳細スキャン」、「動作/未削除のファイルを検索」にチェックを入れてから、スキャンしなければ、ハードディスクに残ったファイルにサルベージはできません。
幸い、私のハードディスクは、スカスカの状態だったので、スキャン時間も2時間程度(200G程度)で済みました。もう一台のパソコンで、ク○OSのWindows10の邪魔な要素を省く方法を検索しながらやってました。
スキャン速度については、流石は有料ソフトなのか「EaseUS」が圧倒的に速いですね。「Recuva」とは天と地ほどの差があります。
データは完全な状態で残ってはいたが検索が…
スキャンを終えて、ハードディスクの内部を確認してみると、ほとんど完全な状態でデータが残っていることがわかりました。
「EaseUS」でスキャンした段階で手応えは感じていたのですが、ダメージが酷いハードディスクになると認識すらしないみたいですね。
ただ、100万を超えるファイル数の中から、ほんの数百ファイルを探すので、慣れるまでかなり検索に苦労しました。
オプションの表示形式「ツリー形式」と「リスト形式」を有効活用
ツリー形式というのは、パソコンのエクスプローラーでハードディスクの中身を見た時と同じような感覚でスキャンしたファイルを視認できます。
そのため、ツリー形式の方が圧倒的に該当ファイルを探しやすいのですが、この形式にはある欠点があって、それが超絶、重いという点です。
私のような低スペックパソコンを使っている場合、覚悟した方がよいかもしれませんね。逆にリスト形式は、単純にファイルを上から並べた形式です。
ツリー形式に比べると、ファイルを探しにくい代わりにスピーディーなので、ファイルの文字検索や文字列による並べ替えが簡単にできます。
私の場合は、リスト形式の文字検索で探せるものを探して、探し出せないものをツリー形式で探し出しましたね。また、リスト形式の場合、ファイルの場所を並び替えて、整列させれば、各フォルダ毎のファイルを探しやすかったです。
あと、ピクチャやドキュメント、ビデオ関連のファイルをまとめて検索できる機能も便利でした。ただし、なぜか「.txt」の項目がないようだったので、自分で「.txt」を入力して検索すると探しやすかったですね。
TestDisk
「Recuva」をこねくり回して、全てのデータを復旧させることができたのですが、万が一、無理だった場合、「TestDisk」も試してみようかと思ってました。
パソコンに故障したマシンの内臓ハードディスクを繋げると、「アクセス権がありません」や「フォーマットされてません」といったメッセージが、各パソコン毎に表示されたので、可能性としては、パーテーションエラーが濃厚かもしれません。
そして、そのエラーを復旧する機能を備えているのが「TestDisk」のようでした。結局、使うには至りませんでしたが、今後のためにその存在を覚えておこうと思いましたね。
データ復旧業者のぼったくり価格について思うこと
今回、データを復旧してみて思ったのですが、私の症状は、かなり軽微な故障に該当するはずです。
そんな状態で、業者に復旧依頼をする人たちがいることを考えると、最低、数万円から数十万円というサービス料金は、どう考えてもぼったくりです。
私が今回したことなんて、データをスキャンして、ハードディスクから他のハードディスクにデータをコピーしただけですからね。
手間賃ということで、こんな作業に数万円を取る業者がいるのだとしたら、狂気の沙汰といえるレベルですね。まぁ、本質的には、データ復旧業者には優良業者など皆無ということなんでしょう。
素人には、復旧作業が不鮮明な分、どの程度の難易度のなのかが予測しにくいのが致命的ですね。ぶっちゃけ、ごく一部の業者を除いて、ほとんどの業者は大したことはやってないでしょう。
ユーチューバーのヒカキンさんは、ボイスパーカッションで、人気を博した経緯があります。あれは、私のようなド素人からすると、ちょっとデキるだけで「スゲェー」って、なっちゃうんですよね。
しかし、ちょっと調べるとわかるのですが、ヒカキンさんのボイパなど、その業界では全然大したことがないとわかります。まぁ、ピアノを弾けない人が、ピアノをちょっとかじった人を見ると、カッコよく見えちゃうのと一緒ですよ。
こういったカラクリ、更に、ユーザーの強迫観念、需要があれば何をやってもよいという免罪符。ここら辺をダイレクトに突けるデータ復旧というビジネスは、悪徳業者の温床になりやすい傾向がありそうです。
業界の相場と社会通念上の相場
ランサーズで日々、ライティングをしている私は、常日頃から「相場」について、痛切に感じています。
物事の相場には、業界の相場、そして社会通念上の相場があると思っています。ランサーズに例えてみると、このサービスは、クライアントが支払う金額の20%を手数料としています。
これは、ライティング業界としては決して高い手数料ではなく、むしろ、考え方によっては安いといえるかもしれません。もっと、マージンをぶっこ抜く業者なんてのは、いくらでもあります。
しかしながら、業界最大手という地位に胡坐をかき、逆に使いにくくなるアップデートを日々繰り返し、クライアント贔屓からも脱却できないランサーズの手数料20%という数字は、社会通念から考えると、どう考えてもぼったくりです。
グローバリズムや資本主義というのは、この健全な社会通念を破壊する傾向があり、そんな状況をよいことに、見事に好き放題やってくれてるな。と日頃、痛切に感じています。
データ復旧業界でも、こういった業界相場と社会通念上の相場を上手くごまかして、「業界最安値!?」なんて、謳い文句が蔓延っているのではないでしょうか。
今後の対策
データ復旧業界は、かなり混沌としていることがわかったので、なるべくならお世話になりたくありません。
そのため、データバックアップに対する考え方を、根本から見直す必要がありますね。そもそも、USBメモリーのテキストファイルのバックアップさえ取っていれば、全く問題なかったわけです。
加えて、1万円あれば1TBの外付けHDDが複数台買える時代なので、データは2か所ないしは、3か所くらいに分散して、保存しておきたいですね。
オンラインストレージという選択肢もあるのですが、これはこれでデータ流出という別のリスクがあります。
それと、こんなトラブルを経験すると必ず思うのですが、パソコンに詳しい友人がいると、めちゃくちゃ心強いですよね。詳しい人になると、普通に復旧装置とか作ってそうです。
ハードディスクがいきなり壊れるのは初めての経験
普通、ハードディスクって壊れる前にある程度、前触れのようなものがあると思うんですけど、今回は、特にそのような現象もなく突然、壊れてしまいました。
それと、これまでPCは、今回、購入したノートパソコンを含めて、8台使ったことがあります。全て、低スペック系のパソコンで、デスクトップが6台、ノートパソコンが2台です。
そのうち、電源ユニットがいかれたのが2台、ハードディスク故障と思われるのが3台。残り3台が現役です。
5000円で買ったビスタの中古デスクトップが3年以上現役だったり、初代PCであるバリュースターがいまだに動いたりと、パソコンの寿命は、なかなか難しいですね。
あと、電源ユニットでいかれた2台のうち1台は、その前にもグラフィックボードのファンがいかれて、起動しなくなったことがあります。