Webライター 単価とクライアント選び

今回はクライアント選びと単価意識について考えてみたいと思いますが、これは私がその他のランサーさんを見て軽視していると感じる部分です。逆に私が重視する部分でもあって、ランサーズをはじめとしたクラウドソーシングでライティングし始める前に基本概念として覚えておきたい部分でもあります。

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クライアントの種類について

最初からややこしいことを言っても訳がわからないと思いますので、まず覚えておきたいクライアントの種類は法人か?個人か?という大別です。

ランサーズのクライアントには法人も個人も多数存在しており、大まかにはクライアントのプロフィールを確認すればわかるでしょう。

厳密に言えば、法人といってもほとんど個人事業主と変わらないクライアントもいて、細かい属性はそれぞれ異なってきます。

ここで覚えておきたいのが、法人のクライアントと個人のクライアントでは性質が異なってくるというもので、当然ランサーに求めるものも変わってきます。

法人クライアントについて

法人クライアント=アフィリエイト関連ビジネス、こう考えるのが重要で、ASPを運営をしているかもしれませんし、ライティング代行やWeb制作の会社かもしれません。

事業として展開しているクライアントが多いので、相応の単価意識を持っている場合が多く、相場通りの安定した単価で仕事を受けられる可能性が高いです。

ただ、安定した単価で仕事を提供してくれるのはしっかりとした基盤を持っているクライアントに限るということも覚えてきましょう。

法人クライアントにランサーが期待できることは継続的な仕事の提供と安定した量の仕事で、ライティング生活を考えているのなら骨組みになる部分のため非常に重要です。

逆に個人クライアントに比べると単価の融通が利かない場合が多く、昇給ありとうたっているクライアントだとしても一般のランサーの場合は1文字あたり0.05円、0.1円といった昇給に留まることも多いです。

個人クライアントについて

こちらも法人と同様に何らかのアフィリエイト関連ビジネスを生業にしている場合が多く、ランサーのクライアント選定技術の差が出やすいタイプでもあります。

よくランサーズの口コミを検索していると『地雷クライアント』などという言葉を目にしますが、大体が個人もしくはより個人に近い法人クライアントの選定ミスをしてしまったがために地雷を踏んでしまうのです。

逆に選定スキルさえ備わっていればクラウドソーシングの醍醐味になりえる部分で、メリットばかりを得られます。メリットの一例がクライアントの単価意識を利用できる部分で、ランサー側に単価意識が希薄な人がいれば、当然クライアント側にもそのような人がいます。

単価意識が希薄なので、相場とかけ離れた低単価もあれば、驚くような高単価を掲示しているクライアントもいるのです。これは基盤の整った法人クライアントにはない旨みで、このような個人クライアントを厳選できれば効率的な稼ぎに繋がります。

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単価意識について

クライアントの種類と特徴を把握すれば、どのクライアントが自分の目指しているライティングに合っているかを知れるはずです。

しかし、法人、個人といっても該当するクライアントは数多くいて、その中から自分に合ったクライアントを探し出すためには基本的な単価意識が必要になってきます。

単価意識というのは、この作業量に対してこの報酬は高いのか低いのか、それとも妥当なのか、といったもので、この意識はランサー個々で異なってきます。

そのため、今回は私が基準にしている単価意識を紹介したいと思います。この単価意識は自分なりの相場観になりますので、これからのクラウドソーシングでの活動を通じて養っていくとよいでしょう。

単価とは

まず簡単に単価について説明すると、ライティングでは1文字0.1円や1文字0.3円といった単価が使われることが多く、ごく一般的なライターが基準とすべき単価は1文字0.2円になるでしょう。

これは社会で生きていくレベルの日本語を身につけている人なら誰でもこなせる仕事の相場で、やや低い仕事で1文字0.1円、私が妥当と感じるのが1文字0.2円といったところです。

もし、1文字0.2円の仕事で専門知識を求められているのならば私の基準で単価が低いということになります。

1文字0.1円

これはランサーズならばタスクと呼ばれる作業に多い単価です。求められる文章力の目安が感想文程度ならば妥当といえるでしょう。ネットなどを利用して調べるという行為を前提としての仕事ならばハッキリいって単価が低いと判断します。

また、ライティングの感覚をつかみたいという新米ライターさんの場合は武者修行のため単価を度外視してこの単価帯の仕事に取り組むのもよいでしょう。

ランサーズのプロジェクト形式で仕事を受ける場合は、提案や連絡などに使う時間や手間を考慮すると、とてもじゃありませんが割に合いません。

さらに、明らかな低単価で仕事を募集するクライアントには、ランサーを軽視している人も多いので、トラブルの引き金となる可能性も否めません。

1文字0.2円

みなさんに業界のスタンダードと認識してほしい数字で、この単価帯の仕事を意欲的にこなせるかどうかが、ライティングで継続的に収入を得られるかの目安になってくるはずです。

納品する記事の目安としては、ネットで軽い調べものをして完成できるレベルの記事になります。その分野にある程度なれた人ならば、調べものをせず自らの知識だけでスラスラと書けることもあるでしょう。

ですます調やキーワード導入のように基本的なルールが指定されていることも多いですが、そこまで難しいルールが指定されることもありません。

ランサーズのプロジェクトで受ける場合は、やや単価が低いと感じるレベルで、大量受注、継続受注などの付加価値があって、それをメリットに感じるなら受注してもよいでしょう。

1文字0.4円

この単価帯はライティングで本格的な生活を目指していく場合の目安になってきて、この単価である程度の量の依頼を継続的に受けることができればライティング生活もかなり現実味を帯びてくるのではないでしょうか。

ライターとして生活していくための目標単価は1文字1円や2円といった数字が挙げられることも多いですが、実際に数年間ライター生活をして思ったのが、現実にはもっと低い単価でも生活は可能であるというものです。

確かに将来の安定を考えるのならば単価は高いにこしたことはありませんが、この単価帯であっても仕事をする意欲と仕事を受けるためのパイプがあれば、月数十万程度の継続収入も十分に実現可能です。

次にこの単価帯で求められる仕事の質なのですが、文章レベルは1文字0.2円で求められる質と大差はありません。

どちらかといえば文章力よりかは、ルールを重んじたライティングが求められることが多く、クライアントによっては仕様書に基づいたライティングが前提となる場合もあります。

また、1文字0.2円の単価を1文字0.4円に上げるために必要な要素は、上で説明したクライアント選定で、しっかりとした基盤を持った法人クライアントが基準にしている一般的な仕事の単価が大体この1文字0.4円前後でもあります。

1文字0.4円以上

最後に1文字0.4円以上の単価になりますが、基本的に上限については考える必要はないと思っています。

ここから先はクライアントの単価意識によって全て決定してくるからであって、これまでに説明した0.1円~0.4円の単価は私がサテライトサイト用(SEO対策の一環)の記事作成をする際に基準としている単価意識になります。

1文字0.4円以上の単価はメインコンテンツを意識した記事作成に用いる基準で、ここから先は一概に何円が妥当とはいえず、多種多様な内容の仕事が存在しますので自分自身で見極めていくしかないでしょう。

ただ、私の感覚としてメインコンテンツに求められるような質の記事を作成するならば、仕事にもよりますが1文字0.6~0.8円程度は欲しいところです。

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あなたの仕事は下請け?それとも孫請け!!

ランサーズをはじめとしたクラウドソーシングは、アウトソーシングの流れを汲んだサービスですが、このような場において仕事をする際には、自分の請け負っている仕事の外注度合が、どの程度のものなのかを知ることは重要です。

ランサーズはランサーの作業報酬の2割程度を得るというかたちで成り立っています。

常識、社会通念に基づいて考えてみると、この2割というマージンは大きすぎるのですが、ランサー側にクライアントを選ぶという権利があるため、外注の度合いを自由に設定することができ、その他のサービスより有利になる可能性があります。

簡単にいえば、下請けで仕事をするのか、孫請けで仕事をするのかを選べるということで、当然元請けに近い場所で作業をした方が中間マージン分のロスを減らすことができますので、同じ内容の仕事でも効率的に稼ぐことができます。

例えば、オンラインポイントプログラム、いわゆるポイントサイトですが有名どころに『げん玉』というサービスがあります。こちらのコンテンツのひとつにCROWDというものがあって、ランサーズと同じようなシステムを提供しています。

しかし、CROWDとランサーズには単価の部分で決定的な違いがあって、その違いを生んでいるのが外注度合の違いです。

ランサーズの場合はクライアント選定の部分で融通が利きますので、SEO会社の直下で仕事をすることも容易ですし、場合によっては自分が元請けという立場で受注できる可能性すら残されております。

常に手数料として作業報酬の20%程度の中間マージンを搾取される状態ではありますが、クライアント選びによってはCROWDなどのサービスよりも圧倒的に有利な立場で仕事ができるのです。

一方CROWDの場合は、SEO会社と自分との間にリアルワールド(げん玉)が入り、SEO会社も元請けとは限らないので、このような言葉があるかは知りませんが、ひ孫請け、玄孫請けといった状況に陥ってしまう可能性が高く、単価の部分でランサーズに大きな差をつけられてしまうのです。

ただ、ランサーズにもCROWDと同程度の単価の仕事はたくさんありますので、そこで重要になってくるのがクライアント選定スキルで、これが養われていれば一方的に有利な立場から仕事をすることも可能というわけです。

私はたくさんのクラウドソーシングでライティングをした経験がありますが、実はどのサービスでも求められる記事の質に大差はありません。

つまり、ここで書けば1000文字200円の記事が、あそこなら400円、800円といったことも十分に考えらえるのです。上で例に挙げたCROWDには月間ランキングがありますが、そこの上位に入っている人達は、おそらく相当数の記事作成をしているでしょう。

私が常々思っているのは、その上位ランカー達にクライアント選定スキルが備わっていれば、全く同じ労力で2倍から3倍の収入は得られるのに…ということです。

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個人クライアントのモラルの低さ

ある程度基盤の整った法人クライアントから依頼を受けている方は気づきにくい部分ですが、個人クライアントの項目で書いた地雷クライアントとはモラルの低いクライアントともいえます。

アフィリエイトのスタンスの中には著作権や肖像権を無視といった規約を犯して、ペナルティを受けるまでの間にできるだけ稼ごうというものがあります。

このようなスタンスのアフィリエイターもランサーズにクライアントとして紛れ込んでおり、そんなクライアントとの間にトラブルを起こしてランサーを辞めていった人達もいるでしょう。

一般社会で人間関係を保ちつつ生きてきた人達には到底理解できない、モラルが著しく低いクライアントも中にはいますので、このような輩の存在を知ることと、それらを上手く避ける努力をすることも重要になります。

回避策の一例としては、上に挙げた基盤の整った法人クライアントから仕事を受けて安定した取引を重ねていくというものです。

また、インターネット掲示板が地雷クライアントを見極めるための情報を提供してくれることもあって、これまでランサーズで仕事をした中で、何度か危険なクライアントに遭遇したことがあります。

そのような場合はネットで情報収集をするのですが、そのようなクライアントは某巨大掲示板の中で話題にされていることがほとんどでした。

もちろん個人的な感情で一般的に問題のないクライアントを貶めるために誹謗中傷を書き込んでいるユーザーもいます。

しかし、嘘と真実が織り交ざっているのがネット掲示板なので、上手く使いこなすことができればクライアント選定に役立つ情報を提供してくれるかもしれません。