ドラゴンボールZ 超武闘伝 評価レビューや思い出

ドラゴンボールZ超武闘伝の評価レビューと思い出。発売当時は凄まじいブームが巻き起こった印象的なゲーム。再プレイしてみて原作の声優陣の凄さを思い知らされる。

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超武闘伝の前後の人気作品と思い出

超武闘伝は1993年3月20日に発売されました。この作品は、ドラゴンボールZの絶頂期真っただ中という事で、私の周りでも大変な人気だったのを覚えています。

ウィキペディア調べでは、出荷本数141万本なので、当時はバンダイのドラゴンボール系のゲームは強力なキラータイトルだったんですね。

前年1992年1月25日に発売された「ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説」も出荷本数73万本を記録しています。(合間にファミリーコンピューターで「ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画」も発売)

私の周辺では、発売と共に、超武闘伝一色に染まったのですが、同年1993年8月6日に聖剣伝説2が発売されると、周囲は聖剣一色になりました。

さらに、翌年1994年4月2日にファイナルファンタジー6が発売され、2作品を凌駕するFFブームが巻き起こった感じです。

私は、この頃はメガドライブしか持っていなかったので、これまで名前を出したゲームは、全て友人宅で遊んでます(笑)

当時を思い返してみると、それぞれのタイトル毎に、所持している友人が違い、このゲームはA君、あのゲームはB君の家でやったなぁ!!なんて思い出します。

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超武闘伝の評価ポイント

ファンにはたまらない豪華声優陣

このゲームの1番の評価ポイントはココしかないでしょう。総勢13名のドラゴンボールZでお馴染みのキャラクターが原作通りのボイスで喋ります!!

SFCというハードを踏まえると、相当な頑張りが見受けられ、原作ファンが今聴き直してもニヤニヤしてしまうくらいの完成度です。

現在のドラゴンボールZの声優陣は、かなりお歳を重ねられているので、声の劣化も著しいです。むしろ、超武闘伝のボイスの方が洗練されているかもしれません?

私の周囲では18号がエネルギー弾を放つ際の台詞である「そーら」や、ゲームオーバー時の「続きやんの?」が大流行り。

自分の周囲だけだと思っていたのですが、後にネットで調べてみると、やっぱり同じように真似てた子供たちは多いようですね(笑)。ほんと、ゲームオーバー時に18号ボイスを採用したのは、素晴らしいチョイス。

あと、裏技入力時の「ピコーン!!」、「できたっ(野沢神ボイス)」が、印象に残っている当時の少年少女もかなり多いのではないでしょうか?

というか、いまだに裏技コマンド覚えてました(爆笑)

他にも印象深いボイスとしては、緑川光さんの16号。あの超イケメンボイスで「でゅわ~(ダウン時ボイス)」だからね(爆笑)。これぞプロっ!?「ヘルズフラッシュ」とのイケボイス度に差がありすぎるだろ。

実は、本編では「16号 vs セル(第一形態)」の戦闘がかなり好きです。

続いて、我らが若本様のセル。個人的には第一形態の「ぶるわぁ(ダウン時ボイス)」が最高。この馴染み深いアナゴボイスでの盛大なやられっぷりは、日本アニメ界の金字塔ではないだろうか?あと、セルの「かめはめは」も好き。

このゲームは、結構芸が細かく、18号がバリアー、20号が吸収と、特定のキャラのみ独自の必殺技対処法が用意されていたりもします。そして、20号の吸収時の台詞である「いまだぁ!!」も素晴らしい。

いうまでもありませんが、ピッコロの「魔貫光殺砲」やベジータ様の「ファイナルフラッシュ」、孫悟飯の「魔閃光」もよい。強いていうなら、ベジータのビックバンアタックの掛け声が短縮されている点でしょうか?

魔閃光の台詞とか好きすぎて、Pセル戦でわざと「かめはめ波」ではなく、ピッコロさん直伝の「魔閃光」を撃ってしまいます。ただ、コマンドが中途半端なので「かめはめ波」の方が出る事が多い(笑)

流石にフルボイスとまではいきませんが、ファンなら間違いなく耳で楽しめます。

演出が憎い

SFCというハードながら、演出に凝っています。

上で紹介した18号にバリアー、20号に吸収が実装されている点もそうですし、ピッコロが跳ね返すや弾くに失敗すると腕が千切れて、腕が再生する演出があったりする点もファンにはたまらない。

また、印象的な演出として、ストーリーモードの第一戦目であるピッコロ戦がオープニングクレジットのみ取り払われるかたちで、スタートするのも素晴らしい。

この演出には、子供ながらに感心しました。

さらに、特定条件を満たす事で進めるファイナルバトルでは、まさかまさかのミスターサタンとセルによる瞬殺イベントが見れたりもします。(爆笑、感動)

これサタンもボイス付だったらマジで最高だった。あと、界王様のボイスが使われていないのも意外ですよね。

SFCソフトではコレが1番の格闘ゲーム

これは完全に後付の理由になってしまいますが、後に発売される超武闘伝2、超武闘伝3、ハイパーディメンションをプレイしてみた感想としては、このシリーズの初作にあたる本作が1番完成されていました。

まず、アニメの特徴であるハイスピードバトルは、SFC程度の性能では再現する事は不可能です。PS2のスパーキングシリーズで、ようやく追いついてきた感じなので、この時代ではあまりにも無理があるでしょう。

超武闘伝2では、一部の技をスローモーション化する事でドラゴンボール特有の連撃を再現していましたが、完全に失敗です。

格闘パート部分では、よりスピード感が失われるかたちになってしまいました。個人的に超武闘伝2の良かった点って、必殺技が斜めに相手に向かってくようになった事と、必殺技の撃ち合いができるようになった事くらいです。

特に、声による演出がかなり控え目になってしまったのは残念すぎる。キャラゲーにおいては致命的です。超武闘伝3なんて、ストーリーモードすらオミットされてしまいましたからね……

ハイパーディメンションは、ディメンションという名前どおり格闘パート部分はかなり洗練された仕上がりになっているのですが、超武闘伝2と比べても、声優部分がかなり弱くなってしまいました。

結局、バトル系の人気アニメを格ゲー化すると考えた時に、声優部分に力を入れるという初作の路線が正しかった事をその後の3作品を使って証明しただけです。……

そもそも、ドラゴンボールの格闘ゲームで、ストリートファイター2を超える正統派作品を産み出すなんてありえない無謀さです。もちろん、制作陣もそんな事は思ってないでしょう。

というか、このゲームを評価するにあたって、格闘ゲームとしての完成度の高さを主眼に置く事自体が全くの見当違いなんですよね。

BGMが良かった

神曲が収録されているわけではありませんが、全体的にBGMは良いです。声だけではなく、曲の面からもプレーヤーを楽しませてくれます。

BGMのイメージとしては「ダサかっこいい」という感じでしょうか。ハイウェイで流れる「18号のテーマ」や無人島で流れる「16号のテーマ」。そして、極めつけはファイナルバトルで流れる「サタンのテーマ?」。

「ダサかっこいい」という意味では、サタンのテーマめっちゃ好きです。ファイナルバトルでしか聴けないのもいいんですよね~

そして、曲調がキャラのバックグラウンドをしっかりと表現していて、孤高の戦士を表現したような「ベジータのテーマ」。完全体の恐怖を表現したような「Pセルのテーマ」。

「18号のテーマ」は、なんか18号に振り回されるクリリンを思い浮かべてしまいます。「16号のテーマ」は、17号吸収までのタイムリミットを表現した感じでしょうか?

ちなみに、1番の良曲は「ベジータのテーマ」だと思います。超武闘伝2では「ピッコロのテーマ」です。このシリーズのこれ以降の作品ではBGMがかなり弱くなりました。

ウィキペディアに書いていたのですが、超武闘伝のBGMの作曲者である山本健司さんは、後に盗用問題を起こしているようですね。

その結果、Switchのダウンロード版では、音源が差し替えられているようです。非常に残念……

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超武闘伝の気になった点

17号を使いたかった

姉の18号の人気があまりにも高すぎたせいで出演を果たせなかった不遇の人造人間です。超武闘伝3でも18号が復活しました。やはり、紅一点の壁は高すぎたか?

17号は、アニメでも純粋悪ブウを倒すための元気玉の際にちょっと出たくらいなので元々、不遇でしたが、本作のボイスゲーという特徴を踏まえると、出さないのはもったいないです。

17号の声を担当している中原茂さんは、かなり魅力的な声優さんで、歴代ドラゴンボールの声優の中でも上位に入るくらい好きな声でした。

幽遊白書では、妖狐蔵馬役を演じて、大躍進するんですよね。そして、鴉の声は堀川亮さんが担当していたりで、ドラゴンボールファンがニヤッとできるんですよね。

アニメの「ピッコロ vs 17号」なんて耳がヤバい(笑)

ちなみに、アニメ版の好きな声1番はピッコロと悟空で選べないのと、フリーザ、セル、ビーデル、トランクス、サタン、チチなどなど、凄まじい声優陣でしたよね。

空中の意味があまりない

本作では、作中における舞空術を表現するために、各ステージが地上と空中に分かれています。また、画面を2分割する事で、ステージの幅が広いです。

これらを総じてデュアルスクリーンシステムと呼ぶようですが、ココに関しては消化不良が否めません。

特に空中パートが気になる部分で、上空から地上に向けて突撃したり、空中を上下しながらラッシュバトルをするといった、ドラゴンボール特有の攻撃方法が存在しないため、正直、舞空術を体感はできません。

舞空術を表現している割に、高さの概念が希薄なので、結局、地上とジャンプという他の格闘ゲームと大差ないものに仕上がっているのです。

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ドラゴンボールZ 超武闘伝【総評】

改めて超武闘伝をプレイしてみての印象としては、ドラゴンボールという作品の声優陣の凄さを再確認できました。

最近の声優は程度の低いのが多いので、超武闘伝をプレイしていて「これぞ声優だよなぁ~」と、何か納得感というか、熱くなるものがこみ上げてきましたね。(ただ、鬼滅の煉獄杏寿郎の声はとても良いと思う)

格ゲーとしての完成度は、ストリートファイターなどには遠く及びませんが、私はそもそも格ゲー畑の人間ではないので、全く気になりませんでした。