がんばれゴエモン外伝2 天下の財宝 評価レビューや思い出

がんばれゴエモン外伝2 天下の財宝の評価レビューと思い出です。前作「黄金のキセル」の状況からは予想もしなかった洗練された戦闘システムに良い意味で裏切られた良作。小学生時代に一度プレイした経緯があるため、思い出の作品でもある。

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ファミコンソフト屈指の洗練された戦闘システム

ゴエモン外伝2の最も評価すべき点は、洗練された戦闘システムだと思っています。それはファミコンソフト屈指であり、前作にあたる黄金のキセルとは比べ物にならないくらい秀逸です。

前作がんばれゴエモン外伝 黄金のキセルについて

このゲームのシステムが印象的なのは、前作の影響が強いといえるでしょう。前作の黄金のキセルは、当時、多くのRPGが真似した伝統的なドラクエ方式のバトルシステムです。

黄金のキセルは、1990年の1月に発売されるのですが、同年2月には賛否両論の「さくせん(仲間のオート戦闘)」を搭載したドラクエ4が発売されます。

ドラクエ4に先駆けて戦闘コマンドの「自動」を搭載している点は評価できるのですが、オリジナリティ溢れる戦闘システムとは言い難いです。

結局、このタイプの戦闘システムを採用してしまうと、どうしてもドラクエシリーズと比べてしまい勝ち目がなくなってしまいます。

戦闘システムを大幅改修

前作の戦闘システムを踏襲するのと思いきや、天下の財宝では、システムの大胆な改修をしてきました。

戦闘画面に自キャラを表示させ、ファミコンソフトの割には、かなり大胆なアクションをします。単純な動きではありますが、あのゴエモンやエビス丸が画面狭しと動き回る姿に感動したファンは多かったのではないでしょうか。

ドラクエシリーズでは6から導入されたモンスターのアクションも、ゴエモン外伝では前作の黄金のキセルから導入されており、本作でも健在です。

総合的なバトルシステムの快適さや爽快感は、ドラクエ5に通じるものがあり、私くらいのレトロゲーマーだと、現在でも違和感なくプレーできますね。

ファミコンRPGは、曲者が多く、例えレトロゲーマーと言えども、やる気の起きないシステムが多いです。ひとつがドラクエの二番煎じなシステムのゲームで、FCの桃太郎伝説などが該当します。

もうひとつが、ファミコンの容量では難しい奇抜なシステムのゲームで、魍魎戦記MADARAなどが該当します。MADARAは、音に釣られてプレイしてみたものの、戦闘システムに慣れる前に放棄してしまいました。

そんな意味では、当時のドラクエとファイナルファンタジーのいいとこ取りなバランスの良い本作の戦闘システムは、素直に評価できる部分でしょう。

もしSFCだったら?続編は!?

ファミコンRPGの中でも、かなりの名作なので、続編の開発がされていそうな感じはしますが、残念ながら「がんばれゴエモン外伝3」は発売されていません。

また、もし本作がSFCで発売されていたら?の考察は、興味が尽きませんよね。発売はドラクエ5と同年の1992年で、既に覇権はファミコンからスーパーファミコンに移っていました。

当時のコナミがそれなりの労力を使って、当シリーズをSFCで手掛ければ、ある程度の作品にはなったと思うんですけどね。本流のがんばれゴエモンシリーズが元気な時期だっただけに惜しい…。

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シリーズ名物の伏線満載

がんばれゴエモン・シリーズの魅力といえば、お馴染みの伏線。本作も伏線満載で、天下の財宝からスタートした伏線もあります。

例えば、3人目に仲間になる龍神湖のコリュウタは、奇天烈将軍マッギネスのステージギミックとして青龍変化した状態で登場します。更に、ネオ桃山幕府では、空飛ぶ龍の姿で、ゴエモンたちの足として活躍してくれます。

また、終盤加入する助っ人の「ペモペモ星人」は、ネオ桃山幕府に登場する「すと~んさ~くる」がその姿そっくりだったりもします。

最後の助っ人として加入するベニトカゲことハヅキの肩書は秘密特捜忍者ですが、前作の仲間である「ヤエちゃん」も秘密特捜忍者なので、同僚であることがわかります。

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改善点

エンカウント率が高すぎる

レトロRPGらしく、エンカウント率はかなり高いです。これが下に挙げた改善点のダンジョンの広さと相まって、かなりのストレスになります。

また、本作は敵の強さにムラがあり、簡単に倒せる敵のみをピンポイントに倒して、育てていくのが基本なので、強い敵ばかりが出現する地域では、かなりストレスが溜まります。

ダンジョンが広すぎる

最近プレイし直したFF5なんかと比べると、嫌がらせか(笑)と言えるほど広い。しかも、複雑という意味での広いではなく、ただっぴろいだけなんですね。

各通路が無駄に長く設定されていて、UFOなんかは、その典型ですね。ダンジョンにもう少し歯応えを演出する方法もありますが、素直に適度な広さに抑えるべきだったと思います。

技の効果が中途半端

補助魔法には、一通りのものが揃っているので問題ありませんが、攻撃魔法が中途半端すぎます。個人的には、全体魔法にもっと強力なのが欲しかったところで、最高でも「青龍変化」の全体に100ダメージ程度ですからね。

ゴエモンの「ぐらツー」、「ぐらスリー」も、もう一声ダメージが欲しかったところで、「ぐらフォー」もしくは、ダメージの底上げに期待です。

まともに使える攻撃魔法は、正直、エビスマルの「だいカエン」くらいではないでしょうか。コリュウタの「覇龍変化」も強いっちゃあ強いんですが、Lv30を超えてくると、通常攻撃と大差ありません。

技に関する余談になりますが、エビスマルの覚える「ちびエビスン」は、一般公募で採用された事が説明書に書かれています。他にもいくつか採用されたものがありますが、「ちびエビスン」のネーミングセンスはダントツでした。

その後のアクションシリーズにも採用されるお馴染みの術として愛されていくので、本作は色々な意味で転機になったのではないでしょうか。

ふらわ城のユリ姫

個人的に「もったいないなぁ~」と思ったのが、ふらわ城のユリ姫です。かなり可愛らしい顔グラの助っ人なのですが、冒険途中で離脱してしまいます。

味方全体にハッスルの効果を及ぼす「がんばって!」の凄まじい効果が印象的なトンデモ幼女というハマりキャラなので、最終メンバーはハズキよりも、ユリのが良かったですね。

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がんばれゴエモン外伝2の思い出

実は、ファミコンのRPGで、まともにプレイした作品は、本作しかありません。いくつかプレイしたことのある作品はあるのですが、全て途中でプレイを中断しており、ドラクエ3もそのひとつです。

というのも、子供の頃はファミコンを持っていなかったので、RPGをクリアできる環境が整っていませんでした。天下の財宝も友人宅で少しプレイさせてもらったのがきっかけです。

そのため、本格的にプレイしたのは、社会人になってからで、中古の実機を購入し、ロックマンシリーズなどと共にプレイし直しました。

とても楽しそうにプレイしていた太っちょ君

小学生当時の私のゲームプレイは、とても仲が良かった2人の友人経由です。しかし、ゴエモンシリーズに限っては少し違います。

小学校低学年にして、趣味は油売り(爆笑)と豪語する、ちょっぴりオマセな男の子が、自宅でとても楽しそうにプレイするのを見て、印象に残っていたのです。

彼いわく、職員室での世間話が油売りならしく、少し意味合いは違っているんですが、同年代の友達と話すより、休み時間に職員室に行き、先生たちと話すのが何よりの楽しみという変わった奴でした。

がんばれゴエモンシリーズって、変わった子供に好かれる傾向があるのか、将来の夢が馬主という、三度の飯よりサラブレッドが好きな友達も、ゴエモンシリーズがかなり好きなようでした。

私は、90年代に競馬にハマった時期があるのですが、そのきっかけこそが、ゴエモンファンで馬主が夢という友達の影響で、もうひとりいた競馬好きの友人を含め、3人でダビスタ談議に花を咲かせた小学生時代は、めちゃくちゃ楽しい思い出ですね。

この当時の私は、かなりの八方美人で、クラスの大半の人とサシで遊んだことがあるくらいでした。でも、よくよく考えてみると、ダビスタ談議の時間は、当時の思い出の中でも、かなり上位の楽しい時間でしたね。

なので、もっと彼らと遊ぶ時間が多かったら、どんな学校生活になっていたのか?なんて、思うこともあります。

スクールカーストというほどの明確な仕切りがクラスにあったわけではありませんが、どうしても発言力が強い生徒というものは存在するものです。

発言力の強いグループの子たちに付いて遊ぶのも楽しかった思い出なのですが、私の場合は、幼馴染グループと発言力が強いグループの中間あたりに属していた生徒なので、どうしても変わり者2組との接点は、やや少なくなってしまうんですよね。

ただ、補足しておくと、油売りのふとっちょ君も、馬主君も、我が道を行くタイプながら、小学生時代は人気者でしたね。私の通っていた小学校は、妙技ともいえるクラス分けがなされていたので、ほんと平和かつ、情操教育が行き届いていました。

特に小学校中学年(3~4年)のクラス分けは、今見返してみると、お見事という言葉しか出てきませんね。

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総評

がんばれゴエモン・シリーズの外伝作品は、いくつかプレイしたことがありますが、RPGジャンルのゲームでは、最も成功した作品といえるのではないでしょうか。

特に印象的なのが、前作から大幅改良された戦闘システムで、このシステムをたたき台にして、ぜひSFCで進化したゴエモン外伝3を見たかったですね。